債務整理

債務超過とは?企業や個人が債務超過状態になったら?

債務超過とは、借金が資産よりも上回ってしまった状態のことです。
つまり、現在所有しているすべての資産を売却しても借金を完済できないことを意味します。企業だけでなく、個人でも債務超過に悩む人が増えています。

この記事では、債務超過の原因や解消法となる債務整理についてもご紹介します。

目次

債務超過とは?

債務超過とは、一般的に企業の借金が資産を超えたことを意味しますが、個人であっても預貯金や不動産などの資産を借金が超えてしまうと、債務超過といいます。

例えば、預貯金や住宅などの資産が1,000万円あったとします。このときに借金が1,000万円以上あった場合は債務超過になります。

債務超過になっても倒産・自己破産とは限らない

債務超過と聞くと、企業の場合は倒産、個人の場合は自己破産するしかないと思われがちですが、実は債務超過と倒産・自己破産は同じものではありません。

個人の負債は現金の借入が多いですが、企業の負債は現金だけでなく、買掛や支払手形などもあります。そのため、負債を抱えていても現金があれば数ヶ月は運営できるという場合もあり、売却などで財務状況を立て直せる可能性もあるのです。

しかし、企業は売上に変動があるので債務超過となると、銀行などから融資が受けられなくなります。このような状態になれば、倒産する可能性が高いですが、現金があれば必ずしも倒産するとは言い切れません。

また個人の場合、自己破産は毎月の収入よりも支出の方が多く、自力での支払いが全くできなくなったときの手段です。例えば、住宅ローンで5,000万円の借金をしたとしても、毎月のローン返済ができるのであれば自己破産はしません。

つまり、債務超過をしたからといって倒産や自己破産をするとは限らないのです。

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債務超過はなかったことにできるので危ない

債務超過であることの問題は、今まで返済できていた借金が事情により返済ができなくなることです。

例えば、収入が10万円あり、支出が10万円、返済が3万円、毎月親からの仕送りが3万円あったとします。毎月親からの仕送りがあることによって、借金の返済ができているので問題ありませんが、親からの仕送りがなくなれば返済ができなくなります。

ただし、毎月親からの仕送りがあるということは、自力での返済ができないということですから問題ですし、仕送りはいつなくなっても不思議ではありません。この例では収入が改善しなければ返済ができなくなりますので、将来的には債務整理などを行うことになるでしょう。

しかし、直前の支払いはできますので、債務超過であっても問題を先送りする、なかったことにすることができます。

企業の場合、債務超過では新規の融資が受けられませんので、すぐに倒産を検討ということがでてきますが、個人の場合の債務超過では、問題を先送りにすることで問題を大きくしているという点で企業よりも危ないといえます。

債務超過と赤字の違い

赤字とは、一定期間の収入よりも支出が超えることによって利益が発生しない状態のことをいいます。一方、債務超過とは、一定時点での借金が資産を上回ることをいいます。
債務超過は一定時点での状態であるのに対して、赤字は一定期間における収支がマイナスであることをいっています。

債務超過と資金ショートの違い

資金ショートとは、手元のお金が少なくなり、運転資金が不足してしまうことをいいます。企業に当てはめると、売上不振や経費がかさんでしまうことが原因で、資金ショートを起こしてしまいます。企業の場合、資金ショートとなると資金が底をついてしまい、即倒産となる可能性が高くなります。
しかし、債務超過となった場合、即倒産になるとは限りませんが、借金返済が難しくなり資金ショートしやすい状態になります。

債務超過の状態が危ない理由

債務超過の状態が危ない理由は、次の通りです。

  • 借入ができなくなる
  • 倒産・自己破産のリスクが高くなる

借入ができなくなる

借金の返済が苦しくなって、新たに借入をするということはよくあることです。

しかし、債務超過状態ということは借金額が多いということですので、貸金業者も新規貸付を渋ります。また、2010年から始まった総量規制により年収の3分の1以上の借入ができなくなります。このような事情により、新規の借入ができずに返済が滞るということが起きます。

なお、借金の返済をするための借金をする方は多くいらっしゃいますが、いわゆる自転車操業であり、借金問題の解決になっておりません。自転車操業に陥った方の多くは、返済ができずに債務整理をするということが多いです。

借金返済に困った場合は、借金をして返済するのではなく、借金問題の解決が得意な弁護士や司法書士に相談することをおすすめいたします。

倒産・自己破産のリスクが高くなる

債務超過の状態ということは、会社や自分の資産をすべて合わせても借金を返済できないということです。一時的には返済ができることにより倒産や破産を免れたとしても、本質的な解決になっていない以上、将来的に倒産や自己破産をする可能性が高いといえます。

このように債務超過は危険な状態ですので、会社や自分には借金が返せないということがあれば、すぐに弁護士に相談するようにしましょう。

債務超過になったらどうしたらいいのか

では、債務超過に陥ったらどうすればよいでしょうか?

借金が払えずに夜逃げしかない、と考える人もいますが、実際には夜逃げをしても解決しないことが多く、おすすめしません。夜逃げよりも努力によって返済を続けるか、返済ができない場合には債務整理をして解決するようにしましょう。

夜逃げしても解決できない

借金をして夜逃げをしても支払いをしない期間の遅延損害金は溜まります。遅延損害金が溜まっても踏み倒すつもりなので関係がないと思っている方もいますが、借金の場合、時効になるのは5年です。

つまり、5年間貸金業者から逃げ続ける必要がありますし、溜まりに貯まった損害金を請求され、最終的には自己破産をするしかないという事態にもなりかねません。

借金の返済に困っても夜逃げをするという考えはやめましょう。

副業などで収入を上げる

現実的な返済方法は収入を上げることです。勤務先が副業を許していれば、業務終了後にアルバイトをするなどして返済できるように努力をしましょう。

親・友人から借りる

失業・病気・ケガなどにより就労できないなどという理由で、一時的に返済ができないという場合は、親や友人からお金を借りるという手段もあります。ただし、長期的に返済ができないというのであれば、自分の借金が増えるだけですので、お金を借りることはおすすめしません。

将来的に返す当てがあるというときに限って使える手段といえます。

債務整理をする

債務超過に陥った場合の解消法として、3つの方法があります。

  • 任意整理
  • 自己破産
  • 個人再生

任意整理

任意整理は、貸金業者と裁判外で個別に和解交渉をするものです。利息制限法に基づいて金利の引き直し計算を行うことにより、借金が減額したり、場合によっては借金がなくなることもあります。借金が残った場合は、3~4年での分割返済の合意をするのが一般的です。

任意整理を行うときに過払い金があるかどうかを確認しますので、過払い金が返還されるのであれば借金に充当することができます。

自己破産

自己破産は、支払い不能となった場合に取られる手続で、換価できる財産はすべて換価して債権者に配当し、残りの借金については免責してもらう手続です。自己破産した場合は、所有している住宅を失うことになります。

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個人再生

個人再生とは、借金を大幅に減額して借金を返済する手続きです。誰でも利用できる手続きではなく、減額した借金を返済できるだけの収入があることが、個人再生を利用できる条件です。

また個人再生の手続では、住宅ローン以外の借金を整理することができるので、住宅ローンは支払ってマイホームを維持したい場合に、この手続を選択することができます。住宅ローン以外の借金の8割をカットし、残りの2割を3年分割で支払う、住宅ローンは予定通りに返済していくのが一般的です。

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債務超過とならないために

債務超過とならないために、借金を返済できるあてがない借金はしないことです。借金を返済するために借金をしてしまっては、何の解決にもなりません。一時的に借金を免れたとしても、将来的に債務整理をすることになるでしょう。

個人の場合、自己破産は最終手段です。債務超過を先送りにしてまうと、自己破産するしか方法がなくなってしまいます。毎月の借金の返済が難しい状態が続いている場合は、はやめ弁護士に相談することをおすすめいたします。

きわみ事務所では、相談を無料で受け付けております。少しでもお困りごとがありましたら、きわみ事務所までご相談ください。

弁護士法人きわみ事務所
代表弁護士 増山晋哉
登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。

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