過払い金

過払い金に利息はつく?利息発生の時期と注意したいポイント3つとは?

過払い金の返還に利息が付くということをご存知でしょうか?必ずしも付くわけではありませんが、ほとんどの場合において5%の利息を加算するよう、法律で定められているのです。

もちろん、いくつかの条件があり、利息を伴う全額が払い戻されるとは限りません。また、返還請求の際に注意すべきこともいくつかあります。

なぜ過払い金に利息が付くのでしょう?その根拠と利息の内容、返還請求をするときの注意点について解説していきます。

目次

払いすぎた借金(過払い金)には利息が付く

過去にも今現在にも、借金を返済していてる方がいらっしゃいます。毎月の返済で、実は払いすぎているお金があり、それを過払い金といいます。過払い金は貸金業者やカード会社に請求することで、払い過ぎた金額分返金してもらうことが可能です。さらに、その過払い金に対して、返還までの利息を加えて請求することができます。過払い金請求での利息に関して説明します。

過払い金の利息はいつからつく?

過払い金の返還請求をすると、実はほとんどのケースにおいて利息が付きます。そしてその過払い金の利息がいつからつくのかというと、過払い金が発生した起点からと決められています。借金返済期間において、過払い金が発生していた時から、返還の際に利息がつけられるということになります。

過払い金の利息とはいくらなのか?

過払い金請求をする際、請求する側(債権者)は、いくらの利息を付けて請求することができるのでしょうか。

過払い金の利息の利率は5%

過払い金とは、貸金業者が借主に返還しなければならないお金です。貸金業者による借主への借金と言い換えることもできます。借金であるなら時間が経つほどに利息が加算されていくのは決して不自然なことではありません。その利息に関しては、法定利率というものが適応されます。

過払い金の利息については、民法にはっきりと規定されています。利息の加算について記しているのが第704条です。

【過払い金の利息コラム】民法第704条とは?

民法第704条では「悪意の受益者は、不当利益に利息を付けて返還しなければならず、さらなる損害を与えた場合には賠償責任を負わなければならない」とあります。悪意の受益者とは「受けた利益が不当であることを知っていた」ということ、つまり、グレーゾーン金利を意図的に利用していた貸金業者すべてに当てはまるのです。

また、不当利益の返還に伴う利息に付いては民法404条において5%、商法514条では6%と定められています。「民法」は市民間の私的な義務や権利を律する法律であり、「商法」とは商行為に関する法律です。

このような2種類の法定利率があるため、消費者と貸金業者の間では「民事法定利率」の5%か?あるいは「商事法定利率」の6%か?を巡って長く争われてきました。その論争に決着を付けたのが2007年2月の最高裁判決。

最高裁は「過払い金の返還請求は商行為とはみなされない」という決定を下したのです。以来、過払い金の返還に伴う利息は5%という数値が定着しています。

過払い金の利息がいくらあるのかを知る方法

本来ならば支払わなくてもいいお金が過払い金といわれるものです。過払い金を請求しようと思ったら、最初にやることは何でしょうか?解説していきます。

①貸金業者から取引履歴を取り寄せ確認します

まずは、借金をいつ、どこで、いくらしたかを確認するために、取引履歴を確認します。 自分で請求する際は、貸金業者に問い合わせをして、これまでの取引状況を履歴として提出してもらい確認します。

そのうえで、履歴をもとに過払い金がいくらあるかを計算します。これを引き直し計算といいます。詳しい計算方法が以下を参考にしてみてください。

②取引履歴をもとに引き直し計算をします

過払い金を請求しようと思ったら、最初にやることは何でしょうか?まずは、借金をいつ、どこで、いくらしたかを確認するために、取引履歴を確認します。そのうえで、履歴をもとに過払い金がいくらあるかを計算します。これを引き直し計算といいます。詳しい計算方法が以下を参考にしてみてください。

この計算を間違えると、本来取り戻せる金額より少ない過払い金を請求してしまうリスクがあります。確実に正しい金額を回収したいなら、弁護士に相談することをおすすめします。

なお、自力で計算したい方は、以下をチェックしてみてください。

過払い金は課税対象になるのか

勤め先や確定申告によって変わる

過払い金は、課税対象になるのか?という点でいうと、勤め先や確定申告によって変わります。一般的なサラリーマンは、会社で年末調整をしているので、会社に計上しているわけでもなく、会社経由で手に入った収入ではないため、課税対象にはなりません。

しかし、商売をしていたりフリーランスで自分自身で経営や事業を行っている人は、個人の収入とみなされるので、課税対象となります。

払いすぎた借金に利息付きで請求する際の注意点

必ずしも5%の利息つきで返還されるわけではない

必ずしも利息5%が付くわけではなく、全額払い戻されるとも限りません。払い戻し金額は貸金業者の規模や経営状況に大きく左右され、任意和解では利息の付かないことがほとんどです。というのは「過払い金の支払い」はあまりにも経営負担が大きいため、三和ファイナンスのように支払い拒否をする会社や、過払い金への予算を縮小している会社が多いからです。また、民法第704条の、利息を伴う支払い義務のある「悪意の受益者」という表現について、さまざまな見解があることも交渉を困難にしている要因となっています。

2010年の貸金業法改正以前、「みなし弁済」という制度がありました。当時の貸金業法43条に基づき、グレーゾーン金利と共に「過払い利息」を助長していた制度です。その主旨は「借主が任意に支払うのであれば過払いとは言えない」というものです。すでに撤廃されてはいますが、過払い金の発生は、「みなし弁済」の適用期間と重複します。したがって、この「みなし弁済」が法的な根拠となり、自らは「悪意ある受益者ではない」と主張する貸金業者も出てくるのです。

法律の変遷と、さまざまな言語解釈によって、最終的な決着点がどこに落ち着くのかを判断することは極めて困難と言えます。個人としての過払金請求は避けた方が無難でしょうし、示談で済ますよりは裁判に持ち込んだ方が多くの返済金を得ることができるでしょう。

倒産した業者からは返還されない

2010年の貸金業法の改正により「過払い金」が認知されて以来、多くの返還請求がなされてきました。貸金業者の中には、法律改正の縛りと併せて支払い義務の負担が大きくなり、経営縮小、あるいは倒産といった末路をたどったところも少なくありません。

代表的なケースが武富士です。1998年に1部上場という破竹の勢いで業界のトップに君臨していた武富士でしたが、2010年に会社更生法の適用を受けました。その他、業界第5位のディックやポケットバンクの名前で全国展開した三洋信販、三和ファイナンスなど有名企業がことごとく合併や廃業をしていったのです。

このうち三和ファイナンスはSFコーポレーションと商号を変えましたが、過払い金の支払い過多を理由に破産手続きを開始、2017年5月に正式に廃業しました。破産に伴い、会社の所有していた資本を元手とした配当の実施が発表されました。その率、わずか3.27803%です。武富士においても初回の配当が3.3%、2回目に至っては0.9%という数値を示しています。

武富士や三和ファイナンスは配当するに足る資本を有していたため、倒産した会社の中でも幸運の部類に入るでしょう。しかしながら、倒産した多くの貸金業者は、もはや跡形もなくなっているのが現状です。なくなった会社には過払い金を請求することはできません。

過払い金を利息付で請求するなら弁護士に相談を!

過払い金に利息が付いて戻ってくるというのは、いささか不思議な感じですが、払い過ぎによって債務者と債権者が入れ替わると考えれば納得のいくものです。

法律によって規定されているので、遠慮なく請求することができます。ただし、必ず全額5%の利子付きで払い戻されるわけではありません。多様な法律の解釈による抜け道や請求先の経営悪化、倒産、あるいは請求権そのものが時効を迎えたり、はく奪されたりしてまったく払い戻されないケースさえあるのです。

少しでも、より多額の過払い金返還を求めるには、弁護士に相談を進めていくことをおすすめします。

弁護士法人きわみ事務所
代表弁護士 増山晋哉
登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。

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